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現場VaRTMによる鋼材補修補強工法

On-Site VaRTM Steel Repair and Reinforcement Method

この工法は、風力発電用ブレードや航空機分野におけるFRP構造要素の製造に用いられる真空含浸成形法=VaRTM(Vacuum assisted Resin Transfer Molding)を応用し、鋼構造物の補修・補強へ適用した工法です。

真空圧による樹脂注入を行うため、炭素繊維シートの多積層成形を容易とし、品質の高いCFRP補強材を短工期で形成する新しい補修・補強技術です。鋼材腐食による断面欠損補修のほか、鉄骨造の接合部補強への活用が可能となります。

※ 現場VaRTM工法は東レ株式会社が開発した特許工法です。

  • 現場VaRTM工法の概略図

    採用メリット

    • 品質の向上
      構造物の形状に追従しながら、高品質・安定したCFRP補強材を現場で形成できる。
    • 工期短縮
      積層数に影響を受けることなく、短工期で施工ができる。(基本3日施工
    • 防災面での安全性
      火気・溶接、重機が不要な⼯法であり、防爆区域でも補修が可能
    • 柔軟な用途
      現場で⽴体断⾯の補強材(例:補剛材リブ)を形成できる。
    • 雨露対策の軽減
      養⽣中の結露などによる硬化不良の⼼配がほとんどない

    適用用途

    • 工場
    • 送電鉄塔
    • 高速道路施設

    使用材料・機器

    補強材
    材料 製品名 仕様
    トレカ🄬クロス UM46-40P
    UM46-40P
    粒子付き一方向CFシート、目付量:400g/㎡
    引張強度:2400MPa以上、弾性率:440GPa
    接着層用シート G-Flow
    G-Flow
    GFメッシュシート、目付量:500g/㎡
    MC300A
    MC300A
    チョップドストランドマット、目付量:300g/㎡
    含浸接着樹脂 AUP40T1
    AUP40T1
    常温硬化型エポキシ樹脂、低粘度
    プライマー E258R
    E258R
    常温硬化型エポキシ樹脂、高粘度(パテ状)

    ※ トレカ🄬は東レ株式会社の登録商標です。

    主な使用機器
    真空ポンプ デジタル真空計 真空缶

    標準施工要領

    • STEP 1
      下地処理
      接着面を研磨し、腐食部を除去して鋼材健全面を露出させる
    • STEP 2
      プライマー塗布
      プライマーを塗布し、硬化養生させる
    • STEP 3
      補強材設置
      接着層用シート、トレカ🄬クロスの順番で繊維シート材を設置する
    • STEP 4
      副資材配置
      シート周囲にシーラントテープを配置する。トレカ🄬クロスの上からピールプライ、メディアの順で設置する。吸気用と樹脂注入用のプラスチックチューブを設置、バギングフィルムで被覆し、真空範囲をシールする。
    • STEP 5
      真空吸引
      真空ポンプを稼働し、バギングフィルム内の空間を真空化する。真空計で適切な真空度に達していること、空気漏れがないことを確認する。
    • STEP 6
      樹脂注入
      含浸樹脂を混合し、CFシート内へ樹脂注入を開始する
    • STEP 7
      養生
      含浸樹脂が硬化するまで養生する
    • STEP 8
      副資材撤去
      副資材を撤去する
    • STEP 9
      仕上げ
      CFRP補修範囲を塗装する
    STEP.3 - 補強材設置
    STEP.6 - 樹脂注入

    その他工法との比較

    工法 鋼板添接 CFシート接着
    (ハンドレイアップ)
    現場VaRTM工法
    写真
    長所
  • 従来技術
  • 技術・データ・施工実績が豊富
  • 施工の初期投資が少ない
  • 重機不要
  • 簡単な施工
  • 高品質な補強が得られる
  • 工期短縮が可能
  • 雨露対策が不要
  • 現場で立体補強材を形成
  • 短所
  • ボルト孔設置による母材性能低下の懸念
  • 再腐食の可能性
  • 多積層の場合、長工期化
  • 施工、養生中に雨露対策が必要
  • 工具の初期投資が必要
  • 施工技量が要求される
  • 現時点で補強データが少ない
  • 工法 現場VaRTM工法
    写真
    長所
  • 高品質な補強が得られる
  • 工期短縮が可能
  • 雨露対策が不要
  • 現場で立体補強材を形成
  • 短所
  • 工具の初期投資が必要
  • 施工技量が要求される
  • 現時点で補強データが少ない
  • 関連ページ
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